ビジュアルボイスU18 2015 結果発表

審査総評

今年の作品達をひと言で表現すれば、人間に深く、感覚的に切り込んだ鋭いフォトが印象に強く残った。あらゆる芸術の歴史の中で、写真の歴史はまだ短く、新鮮で魅力たっぷりな、これからの芸術であり、自身も日々思考しながら創作している。今年の審査会場からは、他の審査会場とは全く違い、若々しくエネルギー溢れる新鮮な作品が非常に多く、その作品から個性あるVOICE(声)を感じ取る事が出来ました。何よりも若い人格が「人」に迫って自らの世界を表現してやろう!と試みて応募してくれた事が何よりの収穫でした。入選に居らなかった作品達も甲乙つけがたいハイレベルな作品が多くあり、非常に難しく、嬉しい審査会となった。来年も18歳以下であれば是非応募して頂きたい。

  • Visual Voice Under 18 実行委員長 西宮 正明
  • 名古屋学芸大学 メディア造形学部 映像メディア学科

最優秀賞 神崎 茜 (18) [ 愛知 ]

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審査員 選評

4枚の写真からほとばしる若さが感じられ、インパクトの強い作品に仕上がっています。 「私は生きていける」というテーマに対して素直にチャレンジしたコンセプチュアルな作品で、審査員満票でグランプリに輝きました。光の扱い方、フレーミング、シャッターチャンス等すべて完璧です。VVU18で久しぶりにクリエイティヴな作品に出逢いました。今後の写真での創作活動に期待します。 (安達)

まず惹きつけられるものはモデルの強さ。視線が強く、口元はしっかりと結ばれている。そして次に数々の疑問が浮かんでくる。裸足なのはナゼか、笑顔が見られないのはナゼか、ナゼ濡れている、ナゼ路面が濡れているのに日差しが強いのか、などなど。しかししばらく見ていると、やがてそれが全てカメラマンの演出であることに気がついてくる。といってその恣意性は嫌味ではなく、むしろ作家としての萌芽と骨太さが見えてきて、さらに感心してしまう。背景の切り離しも意識的だ。抜きん出ていた。 (渡部)

優秀賞 岡畑 美乃里 (16) [ 和歌山 ]

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審査員 選評

高校生活におけるビッグイベント「体育祭」を自分の視点でダイナミックに表現された秀作です。まずワイドレンズの使い方が実に上手です。思い切って被写体に近寄り、思い切ったアングルで遠近感を強調し作画しています。又すばらしいシャッターチャンスがその効果を一層高めています。若者の活気あふれる空気感が心地よく伝わってくるのが実にすばらしい。 (安達)

優秀賞 鈴木 芯 (18) [ 福井 ]

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審査員 選評

見知らぬ人に笑顔を見せるのは難しいものです。気恥ずかしさやどこか不審な気持ちが表情に出てしまいがちですが、この屈託ない笑顔にはそんな気配が微塵もありません。フィリピンの学生の作品とばかり思いながら確かめると、なんと日本人高校生からの応募ではありませんか。問い合わせたところ、現地に赴任している父親に会いに行った際に撮影したと聞いて合点しました。父親は現地に深く馴染み慕われているのでしょう。カメラの横に父親がいたのかもしれないし、あるいは、撮影者に父親のおもざしを重ねているのかもしれません。彼らの笑顔に自然体の国際交流が映し出されています。 (加藤)

小中学生賞 Tatyana Baranova (14) [ Russia ]

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審査員 選評

路上に生きる人々を追ったドキュメント。濡れた路上に杖で身体を支えながら慈悲にすがる老女。ただ立ち尽くすひと、物売るひと。冷たい情景だが、温かい身なりをしていることが見る者の心を安心させてくれる。アコーディオン演奏からはロシア民謡が聞こえてくるようだ。若い感性が温かい心と冷徹な目で、社会の現実の一面を捉えています。 (加藤)

小中学生賞 中山 七緒 (14) [ 愛知 ]

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審査員 選評

とても14歳の作品とは見えない映像的な秀作で、フォトジェニックな写真的魅力を発散している高次元なアート作品となっている。「感覚言語」を備え、繊細な高いトーンで奏でる音楽のようなこの作品は、まさに我々が学生達に求めている映像表現そのものである。画角、アングルに加え、この独特な色調もエッセンスとして、自分の味方につけ、ストーリーを構成している所が非常に良い。これからも楽みながらアートして欲しい。 (西宮)

奨励賞 Thanathorn Patarathada (16) [ Thailand ]

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審査員 選評

写真は選択の芸術だ。カメラを選択し、被写体を選択し、仕上がりを選択して完成する。わたしたちはそこに作家の目を発見し、また関係性を感じる。カメラや被写体は確実に存在するが、最も感動するのは見えないはずの「作家の世界観」にであり、そこに共振した時に射たれる。カメラマンと被写体とは普段はあまり話をする間柄ではなく、はしゃぐこともない。でもいつも気になる存在だから思い切ってモデルになることを頼んでみた。お互い少し気まずさを抱えながら、でもこれがキッカケで将来のことを話し合う仲になるかもしれない。そんなことを想像させ、不安とワクワク感を同時に引き起こさせる3枚になった。 (渡部)

奨励賞 Paula Nikolussi (18) [ 和歌山 ]

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審査員 選評

日本の社会,生活文化が感じられるほほ笑ましい作品に仕上がっています。記念写真風に撮られて演出されていますが村の生活感や空気感が実によく表現されています。すばらしいシャッターチャンスと作者の視点が傑作につながったと思います。作者は外国籍の方ですが、日本の社会、文化、風習にとけ込んで生活されている様子がうかがえ、すばらしい作品に成りました。 (安達)

奨励賞 山本 紗代 (18) [ 和歌山 ]

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審査員 選評

たぶんご家族か、友達グループとの旅行でのスナップショットと思われます。コンセプトや画角、アングルをしっかり定めて撮影している所など、シャッターを押す前の計画性を高く評価します。いずれにせよ街中で散策し、出会った人たちと会話をしながら撮影すると、つい無計画になってしまうが、すべて被写体にカメラ目線で対峙させ、思い通りのフレームに落とし込んだ、グラフィカルで格調のあるシリーズになっています。これに「動き」が加えられたら更に魅力ある作品となったことでしょう。 (西宮)

学生特別審査員賞 古久保 椎奈 (16) [ 和歌山 ]

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審査員 選評

おそらく兄弟か親戚の写真だと思いますが、とてもやんちゃな子たちなのかな?と感じました。小さい子は可愛いので、つい写真を撮りたくなってしまいますよね。今回のテーマでこの写真を選んだということは、よっぽどこの子達のことが大好きなんだろうなと伝わってきました。モノクロ写真で光と影を意識したような写真もあって写真を撮ることも好きなのではないかなと思いました。これからもたくさん写真を撮って腕をあげていってください。まだ来年も参加できると思うので素敵な写真をとって写真に写っている子達とも仲良く過ごしてください。 (岡田)

学生特別審査員賞 中村 はづき (16) [ 沖縄 ]

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審査員 選評

日常的な学生生活の一部ですが、全体的に白っぽく、落ち着いた色味がまとまっていて、強い日差しの中にも爽やかな空気を感じました。5枚組の写真からは、学校を巡る際に気になったものにふと、足を止めてシャッターを切った様子が伝わってきます。まるで彼女と一緒に歩いているようです。繰り返される毎日の中で、他より少しキラキラして見えるものを切り取ると、常に日常がある、という当たり前の豊かさに気づかせてくれます。彼女が今の生活の中で穏やかに過ごしていること、また、その中だからこそ生きていけるのだろうな、と想像が膨らみ、私自身も穏やかな気持ちになりました。 (下地)

入選

  • 坂井 千晃 17歳 岡山県 [ Japan ]
  • 大野 歩睦 15歳 福岡県 [ Japan ]
  • Daria Mironenko 15歳 [ Russia ]
  • Bogdan Moroz 17歳 [ Ukraine ]
  • 青木 理紗 16歳 香川県[ Japan ]
  • 丸岡 日明登 15歳 香川県[ Japan ]
  • 伊勢 谷惟 17歳 香川県[ Japan ]
  • 大谷 美紗 17歳 香川県[ Japan ]
  • Kunach Buranaprapeuk 16歳 [ Thailand ]
  • Simonas Baronas 15歳 [ Lithuania ]
  • 大平 育歩 16歳 岐阜県[ Japan ]
  • 上原 あかり 17歳 沖縄県[ Japan ]
  • 登野盛 哲 18歳 沖縄県[ Japan ]
  • 松川 梓 16歳 岐阜県[ Japan ]
  • 美濃輪 永華 16歳 岐阜県[ Japan ]
  • 川井 美樹 16歳 和歌山県[ Japan ]
  • 東 美緒 18歳 和歌山県[ Japan ]
  • 笹原 由旭 17歳 福井県[ Japan ]


以上、18名